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2016.12.27 カテゴリ:TV・映画のツボ!

新海誠監督「君の名は。」必ず見てほしい映画です。

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執筆原稿が一段落。新海誠監督の「君の名は。」を見にいきました。

8月の公開にも関わらず5ヶ月の超ロングラン。

これは、映画館で是非見てほしい映画です。間違いなく★★★です。

 

新海作品は全部見ていますが、どの作品も「2人の心の距離感」を本当に上手く表現しています。

しかし、今回の「君の名は」では心の距離だけではなく、親子の距離、場所の距離。そして『時間の距離』

時間は、人を成長させますが、今まで私たちのまわりで起こった「震災を風化させてはいけない」という強い想いも感じられます。

 

山深い田舎町で過ごす女子高生の三葉と東京で暮らす男子高校生 が、ある日突然入れ替わります。現実なのか、夢なのか? 週に2〜3度不定期に。残されたメモを見ながら、時にはケンカをして、時には相手の生活を楽しんだり、だんだんお互いが特別な存在であると気になり出します。

しかし、その日は突然やってきました。千年ぶりに彗星が近づくと日本全国で盛り上がっています。しかし、その日をさかいにまったく入れ替わりがなくなったのです。

三葉に会いに行こうと決心する瀧。言った先に待ち受けていたあまりにも衝撃的な運命とは・・・・

ネタバレせずにストーリーを書くとこんな感じです。

 

また、三葉の家族や学校の友達との言葉で、記憶が蘇りました。製薬会社に勤めていた頃に、映画に出てくる飛騨の古川町の病院にいったときの会話を思い出しました。

なんとも優しいテンポで、あたたかな言葉の語尾とイントネーション。懐かしい!

そんな岐阜に湖が出てきます。えっ!? と思いましたが、監督のふるさと長野の諏訪湖だったんですね。映画を見ていて、諏訪湖に行きたくなってきました。

 

ここからはネタバレですので、映画を見た方だけどうぞ!

 

三葉の家系は代々神社の神主で巫女である三葉と四葉が舞を踊るシーンでは、彗星が2つに割れるシーンがある。これは1200前にすでにこの糸守に彗星が落ちたときを踊りにしてるなずなので、再び同じ事が起きるという警告でもあるのか。ん〜細かいネタをいれるじゃないか監督!

 

 三葉の祖母である一葉(市原悦子の声が良かった)から、糸守伝統の、組紐の作り方を習い、歴史を教えられる。いつも三葉の髪の毛を束ねている赤い組紐(くみひも)がこの映画のKeyにもなっている。三葉が瀧に会いに東京へ行き、電車の中で偶然に出会うのだが、このときは未だ中学生の瀧だった。「お前、誰?」といわれ、別れ際に赤い組紐を渡す。

 そういえば、映画の最初から瀧は腕に赤いミサンガをしていた。実は、この組紐だったんだと見ていた側はここで理解する。しかし、実はそこには3年のズレがあった。

この赤い組紐が、「2013年に生きる三葉」と「2016年に生きる瀧」をつなぐ時空を超えた赤い糸であったとは、本当に面白いストーリのモチーフになっていますね。

 また、学校で古文の時間に「黄昏時」は万葉集の和歌で誰か彼(たそかれ)からきていると習います。この時間帯は昔から、妖怪や魔物、この世に存在しないものが行きかう夕暮れの時間帯だと言っています。この授業も布石になっていて、出会うはずのない三葉と瀧が出会う時間(誰か彼)をつくります。映像も非常に幻想的でキレイでした。

この場面が、映画の題名でもある「君の名は」をラストシーンに言わせるための重要なシーンですね。思い出しただけでも泣けてきます。

 

見終わって、ただ男女の入れ替わりの映画ではなく、三葉が実は亡くなっていた事を知って恋愛映画からストーリーがSFミステリーにテイストが一変し、見ているものを深く引き込むとともに心を揺さぶります。

今度は、そのストーリーを全て知ったからこそ、時間のズレも知りながらもう一度見てみたいです。本当に素晴らしい映画に出会うと心が豊かになりますね。

 

 

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